【実体験】教員からの転職。後悔を起こさないために事前に知っておきたかったこと

転職することが珍しくなくなってきた昨今。
それでもやはり「教員をやめる」という選択には大きな勇気が必要でしょう。
転職したのに「こんなことになるなんて知らなかった」と悲しい思いをするのは嫌ですよね。

「教員を辞めるか、正直まだ迷っている。」
「やめて本当に後悔しないだろうか」
「後悔しないためにどうしたらいいの」

今回はこのような悩みや不安を抱えている方にぜひお読みいただきたい記事です。
この記事を書いている私は、教員を5年間経験し、未経験の異業種に転職をしています。

教員から転職すると後悔するのか

結論からいうと教員から民間企業へ転職をすることで、後悔する人も後悔しない人もどちらもいます。

やはりどの職種も働かなければ分からない部分が多いからです。個人の置かれている状況や人間関係などによって、後悔するかどうかが決まってくるため、「後悔する」「後悔しない」と言い切ることは難しいと言えるでしょう。

しかし、私自身が転職活動する中で「これは転職する前に知っておきたかった!」と思ったことがいくつかあります
そしてそれらを事前に知っておくことで「転職後の後悔」は起こりにくくなるでしょう。

転職後、後悔が起こりやすい点とは?

△期待と現実のギャップ
  • 業務内容が思っていたものと違った
  • 給与が下がった
  • 休暇の取得がしにくい
  • 残業に対する考え方
  • 福利厚生がない
△仕事の進め方に関するギャップ
  • 裁量権について
  • 経験がうまく活かせない
  • 成果主義に戸惑う
  • 教育体制が整っていない
△人間関係に関するギャップ
  • 職場の雰囲気があわない
  • 連携がしにくい

一つ一つは些細なものかもしれませんが、それらが複合的に合わさることで、より後悔しやすくなると言えます。

転職する前に知っておきたかったこと

①教員を辞めることで失うものがあること

後悔を起こしやすい1番の要因と言えます。
私自身、転職すると決めた時この部分を全く意識していなかったため、苦労した部分でもあります。

安定した雇用

地方公務員(公立教員)の場合、よほどのことがない限り職がなくなるという可能性はないと言えるでしょう。
一方、民間企業の場合、業績の低迷などによるリストラや契約更新が行われないといったことが起こる可能性があります。

安定した給与体系

地方公務員(公立教員)の場合は、成績による昇給はほぼないといっても過言ではありません。
しかし、基本的には年功序列で昇給がなされていきます。
一方、民間企業の場合は業績の低迷によるボーナス減額、または無支給などの可能性があり、年度による給与の変化が起こります。

審査などにおける信用度

「教員=安定している」という社会の認識からクレジットカードの審査が通りやすくなったり、利用上限金額の設定が高くなる傾向があります。

この点は、教員として働いている間はあまり意識することがないかもしれません。しかし、住宅の購入などを検討している場合は、住宅ローンの審査で大きく関係してくるため、しっかりと情報を集めて転職時期を検討することをおすすめします。

充実した福利厚生

地方公務員(公立教員)の場合、共済組合の手厚い保障等があります。
また、産休・育休制度も整っており、他業種に比べてかなり取得しやすい環境にあると言えます。
実際、私の同僚の男性の教員の方も育休を満期まで取得しておられました。

子どもたちとの深いつながり・感動

子どもたちとの深いつながり・子どもたちの成長をみることで得られるあの感動は、他の業種ではなかなか感じることはできないでしょう。
「教員」という仕事の醍醐味とも言えるこの部分は、やはり教員を退職すると得ることはできません。

視野が広がる

教員という職業は、その性質上どうしても関わる人の範囲が限定されがちです。
業務も多忙のため能動的に出会いにいかなければ、人脈を広げる機会が少ない傾向にあります。
しかし、民間企業に転職すると、関わる人の幅が大きく広がります。
同じ職種の同僚に加え、取引先の担当者、各専門分野のプロフェッショナル、経営者、金融機関の担当者など、多様な人々と関わる機会が増えます。
こうした環境の変化により、新たな価値観に触れたり、視野を広げたりすることができるのが、教員からの転職後に感じる大きな変化の一つです。

お金や経済への意識が向くようになる

現在、日々の業務が多忙過ぎて、自身の給与の内訳や社会経済の動きなど気にしたことがないという方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、民間企業に勤めると、「お金や経済」が一気に自分の身近になります。
給与を得る仕組み自体は変わりませんが、企業の経営状況がダイレクトに自身の業務や給与、雇用の安定性に関わってくるようになります。
また、業界の動向や景気の影響を意識する機会が増え、これまで以上に経済に対する関心が高まることも少なくありません。

キャリア形成に意識が向くようになる

教員の仕事は、キャリアプランとして「管理職につく」「生涯現役の教員で居続ける」のように選択肢が限られている場合が多いでしょう。
しかし、民間企業に入り、視野が広がっていくことで様々な選択肢が見えてきます。
専門性を極め、より自分の力を発揮できる企業への転職する道が見えてくるかもしれません。
また、異業種や関連業種へのさらなるキャリアチェンジを検討することもあるでしょう。
ビジネスの仕組みを学ぶ中で、「企業」「フリーランス」などを選択する可能性もあります。

転職後、後悔しないために大事なポイント2つ

1つ目:なぜ辞めるのかを明確に

1つ目は、「なぜ教員を辞めるのか」の理由を明確にもっておくことです。

「自分が不満に思っていることは何なのか」
「どこが耐えられないのか」
「改善したいと思っていることは何なのか」

一つ一つ自分に問いながら「なぜ辞めるのかの理由」を明確に言語化しておきましょう。
きちんと言語化しておくことで、「改善したかったのに、結局転職しても変わらなかった」といったことを防ぐことができます。

2つ目:なんとなくでは伝わらない「ゴールイメージ」をもとう

2つ目は、「転職の際のゴールイメージをしっかりともっておくこと」が重要です。

「転職することでどのような働き方を達成したいのか」
「どんなキャリアを進みたいのか」

これらを明確にしておきましょう。
面接では、志望動機や転職理由について必ず問われます。
「なんとなく良さそうだから」「なんとなく改善しそうだから」という曖昧な理由では、企業側に熱意や適性を伝えることが難しくなります。
転職の軸を明確にし、具体的に語れるように準備しましょう。
退職理由や志望動機が面接時にきちんと語れるよう、自己分析を進めておきましょう。
また、併せて転職がゴールではないという意識も忘れずにもっておきましょう。

まとめ:自分自身を見つめ直す時間をとろう

転職活動を始める際には、自分自身と向き合う時間を持つことが大切です。
自己分析を進めることで、面接時の受け答えにも説得力が増し、転職後のミスマッチを防ぐことができます。

転職は人生の大きな選択です。「とにかく辞めたい」という気持ちだけで行動するのはおすすめできません。
次のキャリアを見据えた上で計画的に進めることが成功への第一歩となります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました